前編では5つある洞窟のうち2つ目までご紹介いたしました。
今回は残りの3つについてご紹介いたします。
第3窟から第5窟は18世紀から20世紀に造られたり、修復されたりしている新しい窟です。
石窟は第1窟から第5窟へと古い順に並んでいます。
第3窟 マハー・アルト・ヴィハーラ
「偉大な新しい寺」という意味の名前がついた第3窟。
18世紀にキャンディ王朝のキルティ・スリ・ラジャシンハラ王によって造られました。
57体もの仏像があり、その中には全長9mの涅槃仏もあります。
第3窟に並ぶ仏像。ここでも岩肌には壁画が描かれています。 |
第4窟 パッツィーマ・ヴィハーラ
第3窟までに比べると規模が小さい窟です。
キャンディ王朝(1469年〜1815年)の末期に造られた比較的新しいもので、10体の仏像が安置されています。
中心には洞窟と繋がった岩を掘ってできたブッダ座像があります。
第5窟 デワナ・アルト・ヴィハーラ
最も新しい窟です。1915年に造られましたが、誰が造ったのかははっきりしていません。黄金色の寝仏の他に、ヒンドゥーの神であるムルガンことカタラガマやヴィシュヌ、地元の守護神デゥァータ、バンターラの各神像が並んでいます。
時代とともに修復が繰り返されてきた極彩色の仏像。 |
拝観マナーについて
厳粛な気配が漂うダンブッラ石窟寺院。
世界遺産であるため、世界中から多くの観光客が訪れる観光地である一方で、地元の多くの仏教徒にとっては大切な聖地です。
そのため、拝観マナーについては気を付けたいものです。
特に写真撮影には注意が必要です。仏像のみを写真に収めるのは問題ありません。しかし、記念撮影を目的に仏像に背を向けて一緒に写真を撮るのは厳禁です。一緒に撮りたい場合は仏像に手を合わせているようにしましょう。
寺院内は土足厳禁のため靴下か裸足になります。
Text by Ayana Alles