2016-05-16

高級食器ノリタケとスリランカの意外な関係

スリランカにいち早く進出した日本企業とは?!
近年インドやバングラディッシュと同じようにスリランカにも海外のアパレルメーカーの縫製工場ができ、多くの衣料品が生産されています。
しかしもっと前から、それも40年以上も前からスリランカに工場を作った日本の企業があります。
それは、日本を代表する陶器メーカー「ノリタケ」です。

スリランカ現地スタッフにより再現される日本品質
1972年、ノリタケはスリランカにノリタケランカ(NLPL)を創業しました。現在、キャンディ近郊のマータレーの工場では1200人の従業員が働いています。
従業員たちはノリタケの生産のプロセスに忠実に従い、日本で作られるものと同等のレベルの製品を作っています。
ノリタケの絵付けはすべて手作業で行われるのですが、それもすべて現地従業員によって行われています。
そもそも、ノリタケがスリランカに進出した理由は良質の陶器用粘土を調達できることでした。しかし、今となっては有能なスリランカ人材のポテンシャルがノリタケのブランドを支えています。
メイド イン スリランカなんです。
徹底した取り組み、検査で品質維持
ノリタケの製品の9割の生産が行われているマータレーの工場。
ここから世界に出まわるため、工場では日本のあらゆる製造業の現場で取り組まれている5S活動(1.整理 2.整頓 3.清掃 4.清潔 5.躾)がここでも行われています。
また自社の目的・方針を明確にして、その方針に沿った組織の仕組みを考えて人員・設備を運用するといったISOこと「世界標準化機構」の取り組みを行うことを徹底しています。それらによって日本と同等の品質維持ができています。
それでも、不良品を出さないために検品をしっかり行っています。
その検品方法は土をこねるところから始まり、完成まで10回行われます。
こうして完成した商品は世界でトップクラスとして認められ、スリランカが誇るブランドにもなっています。
高級感ある商品の数々。
次回はノリタケがどうしてスリランカで40年以上も続けてこれたのかという秘密に迫ります。

Text by Ayana Alles