2016-04-22

占星術で決まる年明け スリランカのお正月とは

新年は1月1日0時からじゃない?!
つい先日、スリランカではお正月でした。
「太陰歴」に従って新年を迎えるため、毎年だいたい4月12日〜14日あたりです。
今年は4月13日でした。
新年のスタートも13日の0時ではなく、午後1:24に年が明けました。
毎年、占星術によって時間が決まるので定まっていないのです。
他にも次のようなことも占いによって時間が決められています。
料理を始める時間が13日の午後8:54。
その3日後の16日の午前10:41は頭に油をつける時間とされています。
スリランカでは老若男女、頭や髪にヘアオイルをつけます。
年が明けて5日後の18日の午前6:27が仕事に出かける時間。
行かなくても車のエンジンをかける動作だけすることもあります。
全て縁起の良いとされている時間なので、皆それに従って行動します。

お正月の過ごし方、楽しみ方
年が明けた後は新しい服を着て、親戚に挨拶まわりに行きます。
その際、子供は日本と同じようにお年玉がもらえます。
また、お正月期間中は各地運動会や美人コンテストが行われます。
他にもゲーム大会やコンサートも開催され、スリランカの人々の楽しみになっています。

義実家から送られてきた祝い菓子の写真です。
御節料理は母の手作り菓子
スリランカでは上の写真のような伝統的なお菓子を食べて、新年を祝います。
前もってお母さんやお婆ちゃん達の女手が手作りをして用意してくれます。
ここでお菓子の紹介をいたします。
一番左上のカステラのようなものはバターケーキです。スポンジケーキのような感じです。
その右はキリバットです。ココナッツミルクで炊いたお米料理です。
お祝い事がある時の朝食に必ず出てきます。
ココナッツのまろやかさと塩加減が合わさって、とても美味しいです。
私の息子も大好きで、お弁当に入れて欲しいというリクエストまでいただきました!
キリバットの左下がムンキャウンといいます。米粉と椰子の蜜とスパイスを混ぜて作られたものです。
その右がコキスです。コキスは米粉とココナッツミルクからできたものを油で揚げるお菓子です。
最後に一番下の白い並行四辺形のものがアルワです。潰したお米に椰子の蜜を混ぜて作られます。椰子の蜜が控えめな甘さで美味しいです。
全てとても手間暇かけて作られます。そこには、新年も元気に健康でいてほしいという母の願いと愛情もたくさん入っているなぁと思います。

この時期はほとんどのお店が正月休みになるので、ご旅行の際はお気をつけください。

Text by Ayana Alles

2016-04-15

トリンコマリーの海を満喫できるホテル「トリンコ・ブル・バイシナモン」

トリンコマリー観光にぴったりのリゾート
おすすめのラグジュアリーホテル「トリンコ・ブル・バイシナモン」のご紹介をいたします。
トリンコマリー市街より北へ約5km。東海岸屈指の美しいビーチであるラプヴェリ・ビーチに隣接し、有名な観光地であるコネスワラム寺院や魚市場へのアクセスが簡単。国立海洋公園ピジョンアイランドにもボートで30分で行くことができる好立地です。

この日は少し曇っていますが、朝には地平線から太陽が昇るのが見えます。
客室は洗練された快適な空間
1960年代後半に設立され、2010年に有名建築家バワの愛弟子のChanna Daswatteによって全面改装されました。バワの愛弟子だけあって、そこにはしっかりバワの美意識が受け継がれています。
室内は白を基調としたインテリアにデニム色と南国らしい明るい色のファブリックが映えています。

清潔で広々としています。
充実した内容のダイニングとバー
ベンガル湾近くというトリンコマリーならではのロケーションで、バラエティに富んだ食事が楽しめるのもこのホテルの魅力です。
2ヶ所のダイニングではスリランカ料理やコンチネンタル料理、獲れたての新鮮な魚介類が楽しめます。プールサイドにはバーも設備されています。
潮風を感じながら、美味しいお酒に新鮮なシーフード料理はいかがでしょうか。

活気あるマリンライフを!
日本にいるとなかなかできない海のアクティビティも、ここトリンコ・ブル・バイシナモンでは気軽に体験できます。
特におすすめなのがホエール・ウォッチング。
トリンコマリーはクジラが見られるスポットとして有名です。
ホテルに頼めば、ガイドが同行してクジラの出没する辺りまで連れて行ってくれます。
特に6〜9月のシーズン時はクジラに会える確率は非常に高いです!

近くで見られるクジラ。迫力満点です!
他にも、ジェットスキーやバナナライドができるオプションもあります。
トリンコマリーの海をここトリンコ・ブル・バイシナモンで満喫してみませんか?

公式ホームページ http://www.cinnamonhotels.com/trincoblubycinnamon/

Text by Ayana Alles

2016-04-11

Indo-pacific Humpback Dolphin ピンクドルフィン

アユボワーン
今日は海の人気者「ピンクドルフィン」をご紹介します。

スリランカはご存知の通り、小さな島で美しい海に囲まれているため、シュノーケリングやダイビング、そしてサーフィンをする方にも人気です。

ワイルドライフは、イルカやクジラ、ウミガメをはじめとし、様々な熱帯魚や海洋ほ乳類などの観察ができます。それぞれのポイントで観察のベストシーズンは細かく異なるので、お気軽にお問い合わせください。

カルピティヤの入り江から姿を表したピンクドルフィン ©Anuradha Bandara

体長は180~260cmとハンドウイルカなどに比べて一回り小さい ©Anuradha Bandara

ピンクドルフィン(シナウスイロイルカ) Indo-pacific Humpback Dolphin

(学名Sousa chinensis

スリランカでは西海岸のカルピティヤでピンクドルフィンの観察をすることができます。
しかし、色は香港海域で生息するもののようにピンク色ではありません。
実際のところはシナウスイロイルカの亜種で、香港あたりのものよりも灰色がかっています。

この写真はパッタラムラグーン(カルピティヤの入江)で201526日に撮影したものです。

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Pink Dolphin / Indo-pacific Humpback Dolphin

The Pink Dolphin or the Indo-pacific Humpback Dolphin found in Kalpitiya, Sri Lanka are not totally pink color as the Pink dolphins found in Hong Kong waters. This is actually a Sub Species of Sousa Chinensis & its body is more Gray Color.
This Photographs are taken in Puttalam Lagoon on 06th February 2015.


是非、スリランカに遊びに来てください。
アユボワーン、健やかな一日を。

photo & text by Anuradha Bandara

2016-04-05

ヒンドゥー教の聖地トリンコマリー

閉ざされていたトリンコマリー
スリランカ東海岸のトリンコマリーはおよそ30年にもわたって続いた内戦中、危険区域とされていました。故に、美しい海洋風景をもつと噂はされていても実際訪れることができない場所でした。しかし、2009年の内戦終結後は観光開発が一気に加速し、東海岸の観光地として最も今注目を集めています。
トリンコマリーの海はとても穏やかです。
なぜ仏教の国でヒンドゥー教の聖地?!
スリランカの宗教別人口比は約70%が仏教徒、ヒンドゥー教徒が15%、イスラム教徒9%、キリスト教徒11%です。仏教徒の多くはシンハラ人でヒンドゥー教徒の多くはタミル人がほとんどを占めます。
ここトリンコマリーは紀元前からヒンドゥーの聖地でもあることから、タミル人が多く住んでいます。
そのため国中からは勿論、インドからも多くのヒンドゥー教の巡礼者が訪れています。
巡礼者たちが必ず訪れる聖地を2か所ご紹介いたします。

崖っぷちにある聖地
まずはじめに、ベンガル湾に突き出ている岬の突端にあるコネスワラム寺院。
この寺院は巨岩スワミロックの上に建っています。
スワミロックにはインドの叙事詩「ラーマヤナ」に出てくるラーヴァナ王の剣が突き刺さってできたと言われるRavana Vettu(ラーヴァナ王の裂け目)があります。
なぜスリランカでインドの叙事詩と関係があるのかは、また別の機会にご説明いたします。
Ravana Vettu
ここにはもともと千の列柱に飾られた寺院が建っていましたが
1505年から約150年スリランカを植民地にしていたポルトガルに1624年に破壊されてしまいました。
その後、海中から当時の柱や御神体が発見され、再建されて今に至っています。
寺院の入口ではシヴァ神が迎えてくれます。

寺院の中にあるヒンドゥー教の神々の像。
子宝祈願のために参拝者も多く訪れます。
寺院の中にあるフランジパニの木には子宝に恵まれるよう木のゆりかごがリボンでくくりつけられています。

伝説の残る聖なる温泉
もう一つはこれもラーヴァナ王の剣によって掘られたというカンニヤ温泉です。
7つもの井戸からお湯が湧き出ていて、ここで行水をすればどんな病気でも治ると信じられています。
この温泉ではラーヴァナ王の母が亡くなった時の儀式も施行された、と「ラーマヤナ」に記述されているとのことです。

周辺のレストランなどではタミル人が作る郷土料理を味わうことができます。
コロンボなどで食すシンハラ人によるスリランカ料理とは一味違ったタミル人によるスリランカ料理です。
スリランカの多様性を見て、感じることができるトリンコマリー。是非、訪れていただきたいです!

Text by Ayana Alles