2016-09-23

2000年間ジャングルに眠っていたミヒンタレー遺跡

他宗教の国、スリランカ。
ヒンドゥー教、イスラーム教、キリスト教など様々な宗教が根付いていますが、
国民の70%が信じる多数派は仏教です。
敬虔な人が多く、五色の仏教旗は国旗以上によく見かけます。
そんな仏教がこの国に伝来した地がミヒンタレー。
人気の古都アヌラーダプラから片道30分。
アヌラーダプラを訪れた際は、ぜひ寄ってみましょう。

ミヒンタレーは、森の中の小高い丘に作られた遺跡群。
石段を登っていく必要があり、暑さも和らぐ夕方に訪れるのがお勧めです。

二千年間もジャングルに埋まっていたミヒンタレー。野生の猿も多く、自然に溶け込んでいます。

遺跡の中心となるのがアムバスタレー大塔 Ambhasthale Dagoba。仏教を広めるためにインドから渡来したアショーカ王の息子マヒンダと、時のスリランカ(シンハラ王国)の国王デーワーナンピヤ・ティッサが会ったとされている場所に建てられています。

アムバスタレー大塔。後ろの岩はアラダナ・ガラ
 
遺跡はまだ上に続いています。
アムバスタレーを見下ろすように真っ白に存在感を放っている巨大なストゥーパがマハー・サーヤ大塔 Maha Seya Dagoba。
アムバスタレーまで来たからには、ぜひマハー・サーヤまで登ってみましょう。

マハー・サーヤ大塔

ここから西を眺めれば、スリランカ北中部の平原が見渡せる絶景が現れます。
目を凝らせば、10km先にあるアヌラーダプラの仏塔群がぽこぽことジャングルから頭を出しているのも望めます。

マハー・サーヤ大塔からの眺め

夕日を堪能した後は、マハー・サーヤの隣にある岩、「インビテーション・ロック」ことアラダナ・ガラ Aradhana Gala にも行ってみましょう。
古書ではマヒンダが空を飛んできて降り立った場所とされているのがこの岩です。
ただし、階段は滑りやすく照明もないので、要注意です。
アラダナ・ガラからライトアップされたマハー・サーヤを眺めて、ミヒンタレーへの小旅行の締めくくりです。


Text and photos by Yushi Ito