2018-07-05

スリランカのスパイスの話

アーユボワーン!
ネイチャー・エクスプローラー・ランカの橋本です。

みなさまお元気でしょうか。
早速ですが、スリランカの特産品といえば紅茶、宝石等すぐに思い浮かぶ方が多いかと思いますが、【スパイス】もスリランカを代表する特産品のひとつです。
今回はそのスパイスの話をしたいと思います。

JICAの報告書(2017)によると、スリランカではスパイスは紅茶、ココナッツに次いで第三位の輸出額とのこと。
スリランカの主要な農産輸出品の一つであることは今も昔も変わらないようです。

スパイスは、絹と並んで、もっとも古い東西貿易品の一つ。古代からアジア各地から地中海沿岸に輸送され、エジプトでは香辛料や化粧品の原料として使われていました。一説によるとスパイスはミイラづくりにも利用されたともいわれるそうです(JICA報告書より)。

日本にもスリランカのスパイスは海を渡ってたくさん届いているようで、私の自宅に何気なく買ってあった胡椒とナツメグも、スリランカ産でした。皆様の台所にもスリランカ産スパイスがあるのではないでしょうか。
特にパウダーシナモンは、スリランカ産が世界市場の77%を占めているそうですのでスリランカ産の可能性は高いでは…?
ブラックペッパーとナツメグ
 もちろん、輸出用だけではなくスリランカの人々にとってスパイスは日常の生活になくてはならない品です。お料理はもちろん、薬やアーユルヴェーダ用の製品等、幅広く使われています。
みなさまご存じの通り、スリランカのメインの料理は「カレー」です。お米とともに、数種類のカレーをいただく、というのがよくある家庭の食卓のスタイルです。カレーはメインの具材に合せ、数種のスパイスを混ぜて煮込まれており、そのバリエーションは無限です。スパイスは、コリアンダー、フェンネル、クミンが基本で、その他ターメリック、シナモン、カレーリーフ、クローブ等をお好みで加えます。
具材はもちろん、その日の気候や体調に合わせて調合を変えるそうで、スリランカの人々とスパイスの関係はかなり深いようです。

バナナの葉のお皿に盛られたカレー 美味しそう!
 スパイスをより深く知るには、マータレーという町にあるスパイスガーデンへの訪問がおすすめです。ガーデン内にはたくさんのスパイスが一堂に集められおり、園内では専任のガイドが栽培してある各種スパイスを紹介してくれます。
各スパイスは、そのほとんどがキッチンでそのまま使える形でしか見ることがないですが(例えば既に粉末にして瓶詰されている状態など)、その前の状態は意外?なものもあり、興味深いですよ!

スパイスガーデン
一部を紹介します。
まずはカカオです。
カカオ
バターや化粧品に。種は乾燥させて、チョコレートになります。
個人的には、カカオの中身が白いのが意外でした(チョコレートのイメージが強く、身を割ったらチョコレートの色かと勝手に想像していました…)。
スリランカでは時々民家の庭でも見ることのあるカカオ、白い果肉部分は子どものおやつになっているそうです。

カカオ・中
スパイスの話、続きます!

Text and Photo by HASHIMOTO