2016-02-27

スリランカの古都ゴールとユニークなショッピング施設

世界遺産の街・ゴール
スリランカ南西部の海岸沿いに位置する古都ゴール。
この街の旧市街・ゴールフォート地区は、1589年にポルトガル人によって建設された後、オランダ東インド会社によって開発されました。

入り口のオールドゲートに刻まれた東インド会社の紋章
岬にゴールのシンボルマークの灯台が見えます。

高い城壁で囲まれた町の中には、お洒落なカフェや教会などがあり
まるでヨーロッパへ迷い込んだかと錯覚させられます。

スリランカの他の町ではお寺をよく見かけますが、ここゴールには教会やモスクが点在しています。
イスラーム教徒が多く、イスラームの聖典であるコーランを学ぶアラビックカレッジもあります。

ミーラン ジュンマ マスジット
教会を改装したモスク。
下のお写真の美しい教会は、なんと元墓場。スリランカ一古いプロテスタントの教会として知られています。1755年に教会として聖別。中にはステンドグラスやパイプオルガンなどのコロニアルなモチーフが見られます。

ダッチ教会
“元病院”のショッピング施設「ダッチホスピタル」
当時の東インド会社は大きな経済力を持っていたので、数多くの邸宅や商館を建てました。
その時に建てられた病院を改装し、商業用施設として生まれ変わったのが「ダッチホスピタル」です。




2014年にオープンしたこの商業施設には、紅茶、スパイスや雑貨を扱うお店をはじめ、ジュエリーショップなどがあります。
2階にはTEA BREEZEなどのカフェがあります。
建物が海に面しているので、インド洋を眺めながら紅茶を飲んでゆったりすることができます。

タイ料理レストランのほか、日本食が食べられるレストランも2ヶ所あります。
「The Tuna & Crab」シーフード料理がメインの中、お寿司やお刺身が食べられる「The Tuna & Crab」と、焼き魚から天ぷら、お刺身、うどんなどがある「日本橋」です。

ゴール観光の合間にコロニアルな建物でお食事やショッピングを楽しんでみてはいかがでしょうか。

Text by Ayana Alles

2016-02-24

バワ晩年の傑作「ジェットウイング・ライトハウス」

バワ晩年の傑作「ジェットウィング・ライトハウス」
世界遺産の街ゴール城壁からオートリキシャ―で10分ほど北に行ったところに、ジェフリー・バワ設計のホテル「ジェットウイング・ライトハウス」があります。
1997年にオープンしたこのホテル。当時すでにバワ78歳!バワの後期の傑作リゾートと言われています。

バワのゴールへの愛が詰まった建築様式
ホテルには、バワのゴールへの愛情が感じられるデザインがいくつも隠されています。
たとえば、バワもお気に入りだったという、やわらかいクリーム色の外壁。ゴールのサンセットを表現した色使いになっており、サマラカラーと呼ばれています。
ホテル内には石造りの階段があり、それはゴール城塞がモチーフになっています。土地の起伏と天然岩を利用して造られています。

光がいっぱい差し込む気持ちのいい部屋。

レストランから、プールから…インド洋の美を堪能
客室からは雄大なインド洋を眺められるようになっています。
波の音を耳にしながら、ゆったりとした優雅な時間が流れます。

ビーチサイドの開放的なレストランでの食事も絶品です。特にシーフード料理が美味しくて人気です。潮風を感じながらのお食事はいかがでしょうか。

ホテルのメインレストラン「The cardamon cafe」のビーチサイドの席。
インフィニティプールでは、まるでインド洋で泳いでいるかの様に感じることができます。
ここでもバワと言えばお約束のインフィニティプール。
スリランカの古都ゴールの観光と合わせて宿泊すれば、ホテルとゴールの魅力をより深く感じることができると思います。

バワ建築から見る風景は、いつもの風景を特別なものにしてくれます。
ホテルから見るインド洋は心に残るものになるでしょう。

公式ホームページ http://www.jetwinghotels.com/jetwinglighthouse/

Text by Ayana Alles

2016-02-20

南西海岸の至高のリゾート・バワ建築ホテル「ヘリタンス・アフンガラ」

優雅でシックなバワのビーチリゾート
前回に続いてバワ建築のホテルのご紹介です。
今回は、南西海岸のアフンガラにある「ヘリタンス・アフンガラ」です。
建物はオリエンタルな雰囲気で建物の前にあるプールから見ると左右対称に見えます。

アフンガラはコロンボから南へ約60㎞の所にあるビーチリゾート、ベントータと
小さな漁業の町でスリランカ土産で有名な仮面の産地アンバランゴダの間にあります。

こちらのホテルのプールもやはりインフィニティプールです。
(バワは今や世界中のビーチリゾートで当たり前のように見られるインフィニティプールの生みの親なのです!)
プールとその向こうのインド洋が一体になって見えます。
プールサイドにはヘリタンス・アフンガラのアイコンでもあるバワデザインの椅子が置かれています。是非、座ってインド洋を眺めてみてください。
ビーチパラソルの間に置かれたMの形の椅子が、ヘリタンス・アフンガラのアイコン。
2人がけで向かい合わせに座れることから「ラブチェアー」とも言われています。
黄昏時を満喫
このホテルから見る絶景は、オープンエアーなロビーから見るサンセット。
壁のない柱だけの広々としたロビーをインド洋に沈む夕日が赤く染めます。
光と影を取り入れることができているバワ建築が織り成す風景なのです。

インド洋まで吹き抜けになっているロビー。

ホテルの周りには熱帯の美しいトロピカルツリーが生い茂っています。

部屋には木材が使われており、落ち着く雰囲気です。

お部屋のインテリアはシックで清潔感もあり、快適です。
ファブリックはコロンボで人気の雑貨店ベアフットを手がけるバーバラ・サンソーニのものが使われています。

高い天井に壁がないバワ独特の設計。
アフンガラの南には人気のリゾート地ヒッカドゥワや世界遺産の街ゴールが近いので、そちらの観光の前に宿泊するのもオススメです!

ホームページ http://www.heritancehotels.com/ahungalla/

Text by Ayana Alles

2016-02-17

自然と共存するバワの最高傑作「ヘリタンス・カンダラマ」

スリランカの中央部ダンブッラ地区に、建築家ジェフリー・バワが造り出した唯一の内陸リゾート「ヘリタンス・カンダラマ」があります。
このホテルは、バワの最高傑作とも言われています。

森の中の岩をくり抜いて造られたこのホテル。周囲を森に囲まれ、雄大な自然を存分に感じることができます。
私たちが宿泊した時には部屋のベランダで猿の親子が雨宿りをしていました。
今にも緑に埋もれてしまいそうなホテル。全長は約1㎞あります。

食事にも定評があります。ブッフェスタイルで、スリランカ料理、西洋料理、スイーツなど品数がとても充実していて満足させてくれます。

大きな窓ガラスから差し込む光が気持ちいい。
ホテル館内のいたるところに椅子が置かれていて、場所によって違う緑眩しい景色が眺められるようになっています。
是非、探索して色んな椅子に座ってみてください。

ヘリタンス・カンダラマは大遺跡群のある文化三角地帯というエリアの中にあります。
そのなかでも特にシギリヤからも近いため、プールからシギリヤ・ロックを望むことができます。
カンダラマ湖と一体化しているように見えるプール。現在のリゾートホテルでは定番となっている、背景の海や湖に溶け込む「インフィニティプール」を考案したのも、バワが最初だと言われています。
写真のプールの手前には開放的なロビーがあり、ホテルに到着するとまずそこでウエルカムドリンクが振る舞われます。

上から見ると実はこんな感じです。
オプションでスパもあるので遺跡巡りした後に宿泊すれば、歩き疲れた身体も癒されます。
ほかにも、大自然の中を行く気球ツアーやバードウォッチングができるボートツアー、乗馬等の魅力的なプランがあります。

森の中の芸術的なホテルでゆったりした時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。

公式ホームページ: http://www.heritancehotels.com/kandalama/

Text by Ayana Alles

2016-02-13

スリランカの聖なる山・スリーパーダ

宗教の枠を超えた聖地・スリーパーダ

スリランカの聖なる山「スリーパーダ」(別名 アダムスピーク)についてご紹介します。
この山の頂には「聖なる足跡」と称するものがあります。

仏教徒はこれを仏陀がスリランカに訪れた時のもの、
ヒンドゥー教徒はこれをシヴァ神のもの、
イスラム教徒はこれをアダムが地上に降りた時のもの、
キリスト教徒はこれをアダムのものか、
南インドに来た使徒セント・トーマスのものだと信じています。
そして皆、足跡の前で祈るために、頂まで登るのです。
標高は2238メートルです。ちなみに富士山は3776メートルです。


スリーパーダへのアクセス

頂上へのルートは2通りあります。山の北側の町・ナラタニヤから登るルートと、南側の町・ラトゥナプラから登るルートです。
ナラタニヤからのルートの方が傾斜はややきつめですが、短時間で登ることができます。ラトゥナプラからのルートは距離が長く、険しい箇所もありますので、ナラタニヤから行くことをおすすめします。

ナラタニヤまでのアクセスは、ハットンという町までバスあるいは鉄道で行きます。
ハットンからナラタニヤまでは、1時間ほどバスに乗ります。



スリーパーダへの入り口の門
スリーパーダを登る

日の出の時間に合わせて登頂するのがおすすめです。
だいたい大人の足で3〜4時間程度で登れますので、麓の宿屋で仮眠をとり、夜中に出発するといいでしょう。
その場合、満月の日や土日はすぐに予約で埋まってしまうので、お早めに部屋をおさえておく事をおすすめします。

背後から日の出の気配を感じます。



登るにつれて気温が下がってくるので、
パーカーやフリースなどを1枚羽織るなどの防寒対策をしましょう。
突然の雨や霧で濡れることもあるので、帽子や雨合羽もご準備ください。

山頂から望むご来光にも人々は祈りを捧げます。
頂上には皆の目的地である「聖なる足跡」が祀られた寺院があります。
ここで祈れば清々しい気持ちになること間違いなしです。
参拝後は登頂した回数だけ鳴らす鐘があります。是非、鳴らしてみてください!
下山
下山の際も距離の短いナラタニヤへの道を選ぶ方が無難です。


スリーパーダの巡礼の時期は、11月の満月から5月の満月までだとされています。

多くのお年寄りから子供まで、老若男女が登るためでしょうか。
頂上までは階段になっていて、比較的登りやすい山です。
私もいつか2人の息子と一緒に登りたいなぁと思っています。



Text by Ayana Alles

2016-02-10

コロンボのオーガニックマーケット「GOOD MARKET」

各国の大使館やセレブの豪邸、高級住宅地が並ぶコロンボ7地区。
おしゃれな地元の人や外国人観光客が多く利用するお店があるこの地区で、毎週土曜日『GOOD MARKET』という青空市場が開催されています。

http://www.goodmarket.lk

主催しているGOOD MARKETはスリランカ発の社会企業団で
「地球、環境に優しく、スリランカのために、あなたのために」
という目標のもと活動しています。

マーケットでは今、日本でも注目されているオーガニックをキーワードに
スリランカの有機野菜や、それらを使った料理や、現地の人によって作られた雑貨が買えます。東京の青山や西麻布で注目されているような有機野菜を使ったジュースもあるんです!

Photo credit: Kalhara Dias
Photo credit: Chathura Rajapaksha
Photo credit: Buddhika Jayawardena


GOOD MARKETには、「安全で健康に良い有機食品が消費者にとって身近で安く手に入るようにしたい」という願いがあるようです。
また、スリランカは環境・社会・経済の3つの観点から世の中を持続可能にする中心都市として国際的に発展できると考え、積極的に活動を行っています。
1月の23日にはゴールでも始まりました。

このような新しい企業家によって、スリランカは新たな発展をしています!
もし土曜日にコロンボに居ることがあれば、GOOD MARKETでオーガニックなスリランカを楽しんでみてはいかがでしょうか。

GOOD MARKET 公式HP http://www.goodmarket.lk
Face book https://www.facebook.com/thegoodmarketcolombo

Text by Ayana Alles

2016-02-06

世界最大のブルーサファイアがスリランカで発見されました!

1億7500万ドルの値が付く可能性があるブルーサファイア

先日スリランカで、世界最大といわれる重さ1404.49カラット(約280グラム)のブルーサファイアが発見されました。
手のひらに乗るサイズで、動物の卵くらいの大きさがあります。
所有者は、宝石店開店のために各種宝石を収集していたスリランカのビジネスマン。

ブルーサファイアは占星術によると、身に付けることで、その人が土星の時期(皆、それぞれの惑星の時期があるそうです!)に何かを成し遂げるのに効果的であるという事を主人に教えてもらいました。
神経疾患や腎臓、腹部のトラブルを解消する力があると信じられているそうです。

こちらは義父のMontanaという石が入った指輪。大病や交通事故を防ぐために選んだ石だそうです。

今回、発見されたブルーサファイアの場所は、やはり宝石の町のラトゥナプラでした。
宝石やラトゥナプラについて前に記事を書きましたので、是非こちらも御覧ください。
『占星術と宝石の深い関係』http://nature-explore-blog.blogspot.jp/2015/11/blog-post_12.html

参考サイト:
http://jp.reuters.com/article/sapphire-idJPKBN0UM0ZQ20160108

Photo & Text by Ayana Alles

2016-02-03

建築家ジェフリーバワとカフェになった事務所

元は事務所だった?コロンボのお洒落カフェ「パラダイス・ロード・ザ・ギャラリーカフェ」
コロンボに「パラダイス・ロード・ザ・ギャラリーカフェ」というカフェがあります。
客席が中庭にあり、開放的でゆったりした空間です。
小粋に黒板にかかれたフードメニューは、人気のレモングラス&ジンジャーチキンを始めとするスリランカらしさを出した融合料理で、洗練されています。
紅茶はもちろん、それに合うケーキも充実しています。
でも、このカフェが有名な理由は、そのお洒落な雰囲気や美味しいお料理だけではありません。
実は、この場所は1998年にカフェとしてオープンする以前、トロピカル建築のパイオニアとして知られる建築家・ジェフリーバワの建築事務所だったのです。

天才建築家ジェフリーバワとは…
1919年、スリランカがセイロンと呼ばれていた時代。
ジェフリーバワはコロンボの上流階級に生まれました。
バワの両親は、アラブ、フランス、イギリス、オランダ、シンハラのルーツを持っていました。
19歳の時にイギリスへ渡り、ケンブリッジ大学の英文学科を卒業後、弁護士の道へ。
その後、約2年もの世界放浪の旅に出て見聞を深め、スリランカに帰国しました。
帰国後、バワは自らの理想郷を造ろうと試みましたが、建築知識の不足を痛感し、再び英国へ建築のための留学をします。4年の留学を終え、建築家としてスタートを切ったとき、バワはすでに38歳になっていました。
バワはそれから約40年にわたり、数々のホテルや大学や寺院、国会議事堂など、すばらしい建築を生み出しました。1970年の大阪万博のスリランカ館もバワが設計しました。
パラダイス・ロード・ザ・ギャラリーカフェの入り口付近のスペースに置かれているオブジェもモダン。
現在、カフェはコロンボの最先端インテリアショップ「パラダイス・ロード」のオーナー、ウダイシャンティ・フェルナンドによって経営されています。カフェ内のファブリックやお皿などにパラダイス・ロードの物が使われていて、バワ建築とマッチしています。

コロンボ観光の途中に、バワ建築のカフェで人気のジンジャーソーダで喉を潤してはいかがでしょうか。

公式ホームページ http://www.paradiseroad.lk

Photo & Text by Ayana Alles