2016-02-03

建築家ジェフリーバワとカフェになった事務所

元は事務所だった?コロンボのお洒落カフェ「パラダイス・ロード・ザ・ギャラリーカフェ」
コロンボに「パラダイス・ロード・ザ・ギャラリーカフェ」というカフェがあります。
客席が中庭にあり、開放的でゆったりした空間です。
小粋に黒板にかかれたフードメニューは、人気のレモングラス&ジンジャーチキンを始めとするスリランカらしさを出した融合料理で、洗練されています。
紅茶はもちろん、それに合うケーキも充実しています。
でも、このカフェが有名な理由は、そのお洒落な雰囲気や美味しいお料理だけではありません。
実は、この場所は1998年にカフェとしてオープンする以前、トロピカル建築のパイオニアとして知られる建築家・ジェフリーバワの建築事務所だったのです。

天才建築家ジェフリーバワとは…
1919年、スリランカがセイロンと呼ばれていた時代。
ジェフリーバワはコロンボの上流階級に生まれました。
バワの両親は、アラブ、フランス、イギリス、オランダ、シンハラのルーツを持っていました。
19歳の時にイギリスへ渡り、ケンブリッジ大学の英文学科を卒業後、弁護士の道へ。
その後、約2年もの世界放浪の旅に出て見聞を深め、スリランカに帰国しました。
帰国後、バワは自らの理想郷を造ろうと試みましたが、建築知識の不足を痛感し、再び英国へ建築のための留学をします。4年の留学を終え、建築家としてスタートを切ったとき、バワはすでに38歳になっていました。
バワはそれから約40年にわたり、数々のホテルや大学や寺院、国会議事堂など、すばらしい建築を生み出しました。1970年の大阪万博のスリランカ館もバワが設計しました。
パラダイス・ロード・ザ・ギャラリーカフェの入り口付近のスペースに置かれているオブジェもモダン。
現在、カフェはコロンボの最先端インテリアショップ「パラダイス・ロード」のオーナー、ウダイシャンティ・フェルナンドによって経営されています。カフェ内のファブリックやお皿などにパラダイス・ロードの物が使われていて、バワ建築とマッチしています。

コロンボ観光の途中に、バワ建築のカフェで人気のジンジャーソーダで喉を潤してはいかがでしょうか。

公式ホームページ http://www.paradiseroad.lk

Photo & Text by Ayana Alles